2006.07.11

シュレディンガーの森。

その森を最後に訪れたのはいつだっただろう。


昨年の冬に初めて足を踏み入れて以来、こまめに通っていたのだが、
初春の頃からわたしの仕事の都合で時間が取れなくなってきた。


それでも週に一度、土曜日にはなるべく様子を見に行くようにしていた。

森は人が手入れをしてやらなければすぐに荒れ果ててしまうし、
何よりわたしはその森とそこに住む生き物達が好きだったから。

それでもいつしか仕事の忙しさや友人との交友にかまけているうちに、
完全に足が遠退いてしまった。

最後に足を踏み入れてから、おそらく1、2ヶ月は経ってしまっているだろう。

わたしは恐ろしい。
変わり果てた森を目にするのが。

そして何より、あの森にあるわたしの部屋を訪れることが恐ろしい。

あそこにはきっと奴がいるだろう。

始めは姿を現さないかもしれない。

だが、奴は、
部屋の片隅に、ベッドの下に、箪笥の裏に、ランプの陰に、
きっと潜んでいる。

こちらが隙を見せればたちまちに、その黒光りする身体を現すだろう。

そして、その姿は決して一つではない。

本当の森が今どうなっているのかは、実際に訪れるまで分からない。

だがそれをこの目で確かめてしまうことが、
わたしにはこの上なく恐ろしいのだ。

=※=※=※=


要するに「おいでよどうぶつの森」を随分放置してるってぇ話です。(w

なんとなく思いつきで「恐怖小説風」に書いてみたくなったのですが、
あんまり恐くならなかったですな……。

タイトルとも上手くリンクできてないし、失敗失敗。(--;

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2005.10.28

執務室にて。

どうも仕事が煮詰まると妄想に逃避したくなるらしい。(--;

というわけでまた神羅万象ネタです。
今回は女の子をがんばって出してみました。(^^;


10/28 21:20追記
冷静になってみると全然「騎士と令嬢」な話じゃなかったのでタイトルを改めました。(--;

【注意】
以下の文章はほぼ100%知里の妄想の産物です。
設定とか展開とか矛盾だらけですので読まれる方はお覚悟下さい。

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シェイドはその高い戦闘能力が認められ、親衛部隊に配属された。
そして王城内に住まう貴族令嬢、クラウディアと親しげに話しているところをたびたび目撃されるようになった。
護衛の騎士と貴族の令嬢が必要以上に親密になることは、直接非難されるわけではないが、あまり好まれることではなかった。

そしてここにも、それを大いに問題視する者が一人……。


アンディル「シープ様は甘すぎます!」
アンディル「このようなことを放置していては護衛団の規律が保てません」
アンディル「クラウディア様も変ってしまわれました」
アンディル「共の者も連れずに騎士と二人で外出などされる方ではなかった!」

シープ  「だが、お元気になられた」
アンディル「それは……、確かに」

先代飛天王の失踪後、瞬く間に各部族間で戦端が開かれた。
平和な日々は突然に終わりを迎え、それ以来クラウディアの表情は曇りがちだった。

シェイドと居る時の彼女が、明るさを取り戻しつつあることは確かだった。


シープ  「それにシェイドもここへ来たばかりの頃を思えばずいぶんとマシになったではないか」
シープ  「服もちゃんと腹が出ぬよう着ておるし、食事も手づかみではなく食器を……」
アンディル「そんなことは当たり前です!育ちが悪いにもほどがあります!」

アンディル「確かに能力の高さは認めざるを得ませんが、それで何でも許される訳がありません」
アンディル「それに何か…、何か油断できない気配を感じるのです」
シープ  「(ふむ、目聡いな)」

シープ  「ならば尚更、無闇に刺激するのは慎むべきではないかな?」
シープ  「外へ出る時にはラモンを監視につけてあるし、城内では我々の目もある」
シープ  「そうそう悪さはできぬだろう」
アンディル「……はい」
シープ  「だから安心しなさい、あまり根を詰めてはいかんよ」


=※=※=

アルマ  「アンディルぅ……」
アンディル「どうされましたアルマ様、今はまだお昼寝の時間では?」
アルマ  「怖い夢を見たの」
アルマ  「お父様が、お父様が苦しそうに……」
アルマ  「お願い、傍に居て」
アンディル「はい。夢はただの夢です、もう怖いことはありませんよ」
アンディル「さあ、お部屋へ戻りましょう」
アンディル「今度はアルマ様がお目覚めになるまで、アンディルがお傍に居りますから」

シープとの話を切り上げ一礼すると、アンディルはアルマを寝室へと連れていった。
それを見送ったシープは、守るべき人々の事を想った。


シープ  「(クラウディア様も、アルマ様も、そしてアンディルも)」
シープ  「(皆、慣れぬ争いに疲れておる)」
シープ  「(アレックス様もご立派になられたが、まだお若い)」

シープ  「王よ、いま何処でなにをしておられるのですか」

END

<妄想補足>
前のお話の続きで、シープ先生もそろそろシェイドくんの正体に気付き始めています。

でもクラウディアたんが元気になってくれるし、
ちょっと手はかかるけど躾ればそれなりに懐いたし(ひでぇ)
何より4部族間での戦乱状態に疑問を感じているため、なるべくならおおごとにしたくないと思ってるとか何とかで、泳がせている状態なのです。

シェイドくんは言動は粗暴だけど性格は案外真面目キャラ、を希望。
女性関係はナルサスの方がずっと性質悪いに違いない。(w

脳内キャスト
暗黒騎士シェイド:鈴村健一
クラウディア  :天野由梨
眠り姫アルマ  :野川さくら
アンディル   :岡村明美
執事長シープ  :大木民夫

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ふう、自己満足。

拙文にお付き合いいただいた方、ありがとうございました。

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2005.10.21

剣聖との出会い。

木曜日の午前中、どうにも妄想が止まらなくなったのでカタチにしてみた。

で、折角だからお披露目してみます。

ネタは神羅万象チョコ
執事長シープと暗黒騎士シェイドが親しかったらしいという情報からです。


【注意】
以下の文章はほぼ100%知里の妄想の産物です。
設定とか展開とか矛盾だらけですので読まれる方はお覚悟下さい。

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飛天族王城の門前で衛兵と押し問答になっているシェイド。
情報収集のため親衛部隊募集の志願者を装い登城したが、素性の明らかでないものは通せぬと衛兵に足止めされていた。
さらには他と異なるかたちの翼を見咎められ……。

シェイド「(細かいこと気にする奴らだな。めんどくせぇ、殺っちまうか?)」

その時、黒いスーツに身を包んだ一人の老紳士が現れ、穏やかに語りかけた。

シープ 「これは何の騒ぎですかな?」
シープ 「素性がどうであれ、志願してきた者を無下に扱うことはなりませんぞ」
シープ 「どうしても通せぬのであれば、その者の力、この場で確かめてはいかがかな?」

衛兵より剣を借り受け、一振りをシェイドに渡して自らはそれを杖のようにして立つ。

シープ 「さあ、いつでもかかって参られよ」


=※=※=※=


突如現れた老人を前に、シェイドは考えた。
ここで実力を示せば、思ったより容易く騎士団に入り込めそうだ。

シェイド「(口振りからすると多少腕に覚えはあるらしいな、だがっ)」

こんな老いぼれに自分が遅れをとるなどと、彼には到底思えなかった。
全力で斬りかかるシェイド。
その速度はあまりに疾く、周囲の者の目には黒い影がゆらめいたように見えるのみだった。

だが次の瞬間、彼の剣は宙に舞い、
いつの間にか足元に入り込んだシープが、彼の首筋へと切っ先を向けていた。

その老人の気配はまるで別人のようだった。
『二心在る者は斬る』
下方からシェイドを見据える眼差しがそう告げていた。

シェイド 「(こいつ、一体何者なんだ!)」

情報収集のための潜入任務と油断し、目の前の老人の実力も見抜けずに不覚を取った。
もはやこれまでとシェイドはギュッと目を閉じた。


=※=※=※=


だがその切っ先がシェイドを貫くことは無かった。

シープ 「ふむ、荒々しいがなかなか良い太刀筋じゃな」

張り詰めた気配に変わりはないが、先ほどまでの射殺すような視線は影をひそめていた。
静かに剣を引きながら、彼はシェイドに声をかけた。

シープ 「若者よ、名は何と?」
シェイド「……………シェイド」
シープ 「よろしい。王への推薦状を用意させましょう」

剣先より解放されてなお動けないシェイドへ、さらに言葉を継いだ。

シープ 「わたくしは執事長シープ。この城内の事ならば何なりと尋ねられよ」

口調こそ穏やかだったが、シェイドは、
王城に居る限りこの老人の目から逃れることは出来ない、という事を悟った。

END

<妄想補足>
このシープ先生はシェイドのことを「獣牙族のスパイ」とまでは思ってません。
単にちょっとお転婆で何か企んでそうな若いのが来たけど見込みあるから心身ともに鍛えてみよう、くらいの意図です。
もっとショボい奴だったら剣も使わずに追い返しちゃってたんですよ。

で、シェイドにとっては城に堂々と入れてラッキーてなもんですけど、こんな怖い人が居るもんだからあまり派手なことは出来ずに地道に働いてた、と。(w

でもこれだけだったらシェイドにとってシープさんは恐怖の対象とかトラウマになっちゃいそうですね。(>△<)

ああ、きっとこの後、めでたく騎士になったシェイドに色々世話焼いてあげてたんですよ。
思いがけず騎士になったけどいい服とか持ってなくて、お給金も食べるのに使っちゃうから見かねたシープさんが「騎士たるもの身だしなみにも気を配らねばなりませんぞ」とか言ってっ。
うみゃうみゃー。(>▽<)


ちなみに知里の脳内キャストでは
執事長シープ  :大木民夫
暗黒騎士シェイド:鈴村健一
です♪

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ふう、すっきりー。

もし最後まで読んでくだすった方がいらっしゃいましたら、感謝です♪

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